300Tdiレンジその後

 よく躾された馬は乗馬の際「ご主人様どうぞお乗りください」と膝を折って乗り易くしてくれるそうだ。砂漠を行く隊商のラクダも同様に躾られているらしい。’93年型以降のCRR(Classic Range Rover)のエアサス車は正にこのニーリング機能を持っていたのだが、悲しいかなCRRの場合は時期尚早だったのかよく故障するとの事でエアサスを元のコイルサスに戻すのが流行ったのはご存じのとおり。

 近頃は某獨逸製高級偽軍用車を筆頭にオートステップなる物が流行っているらしい。収納時は最低地上高が変わらずドアを開けると自動的に踏み台が出てくる感じになるアレである。また、医療福祉系車両を中心にスライドドア連動のオートステップも結構出回っているようだ。

 足が上がらなくなって平らな道でもコケる事があるのに幾ら長い足が自慢(?)とは言えレンジに乗り込む時40センチ近く脚を上げるのは堪えるようになった。ここ数ヶ月は親戚を月1ペースで医院に送迎する用事が入ったので毎回折り畳み式の踏み台を広げてレンジのリアドアを開けてやる事が増えた。年に数回だが98歳を超えた母を乗せる場合は併せてお尻を持ち上げてやらねばならない。簡易踏台は必須になったのだ。

 というわけでたまたま中古格安オートステップが◯◯オクに出ているのを見つけたので改良して300Tdiレンジにつけてみる事に挑戦。尊敬するCRR教祖の石川さんの考えや軽量化を目指す方向とは逆行するが古希を過ぎて弱って来た体には逆らえない。鉄板の角を削って少しでも軽量化を図ることとする。ひと月ほどかかってやっとで完成した。

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