フロントガラス

 300Tdiレンジのフロントガラスが割れた。自分の不手際で割ってしまった。ワイパーモーター修理の際、ボンネットヒンジのバネに弾かれたコジリ棒がガラスに当たって割れたのだ。

 元々こういう時のためにズーっっと前に椅子無しの部品取車を購入しパーツは綺麗にむしり取って保管してあるのだが、部品取車は左ハンドルの後期バンプラ仕様だったので合わないものや不要なものは売却して生活の足しにしていた。フロントガラスは前期型とは違うことはわかっていたが、こちらは売却は大変なので畑の車庫に放ってあった。KA(93年型)まではゴムシールを車体に嵌め込んだ上でガラスを嵌め込む方式だしMA(95年型)後期はガラスを車体に直接貼付る方式で縁のゴムは本当のモール、唯の飾りである事は知っていた。

 ただここに来てまさか本当にフロントガラスが必要になるとは思いもよらなかった。赤貧の年金生活者には純正新品パーツの熱線入り前期型ガラスの数十万円はするであろう出費は痛い。そもそも入手経路さえネットでは見当たらない。交換の記事も見当たらない。やはりプロの世界の話なのだろうか。

 せっかく今までDIYにこだわってきたので、いい機会だ手持ちの後期型が前期型に流用可能か真剣に考えてみよう。畑の車庫の整理の意味も含めて後期型純正ガラスが前期型ゴムシールに使えるか検討してみた。

 割れの入った前期ガラスの寸法と後期型のガラスの寸法はおおよそ同じように見える。パーツリストの品番は当然ながら違うがガラス自体のサイズは前期、後期とも同じと信じよう。違いは後期型が縁取りが黒くなっている事。熱線入りの純正品であることは同じ。コネクタの違いなどは瑣末な事。せっかく持っている物を使わない手はない。

 いざ友人に手伝って貰うべく電話しようとした日の朝、信頼できる情報筋(SNSだが)でディスコ1(0では無い)のガラスをレンジの物に交換した投稿があった。その情報ではディスコの貼り付けガラスの方が若干だが短いとのこと。糊つけ部分があるので貼り付けガラスの方が長くなると思い込んでいたが逆らしい。

 慌てて再度精細に測ってみると高さは同じだが部品取車の貼付式ガラスの方が上と下(長辺)が2センチほど短い。困った、情報によると嵌込式ガラスを後期型ボディには取り付けできるが逆は不可とのこと。その通りだったのだ。裏技的にガラスや内装を全部外してAピラーに鉄板を溶接するか、イヤイヤ下辺はハードダッシュの受けも兼ねているので貼り付けは困難なのだ。完全にアウトだ。

 こうなったら最後、LR仲間の大先輩にすがるしかない。星の数ほどある膨大なコレクションから前期物のガラスと手持ちの後期型とを交換して貰うしかない。無理やり頼み込んで遥々神奈川県まで取りに行ける事になった。純正オリジナルとDIYにこだわってきた者としては(中古だが)純正トリプレックスのガラスで揃えられるのが嬉しい。

DIY(一人)で半日かかってなんとか取り付けることが出来た

 実はこの話は「割れのないガラスをすんなりとDIYで交換しておしまい」とは行かなかった。2月中旬の大雪の日に神奈川県で貼り付け式ガラスと嵌め込み式ガラスを交換して貰ってその1週間後に助っ人と二人で意気揚々と嵌め込もうとしたところ取り付け手順を誤り、最後の最後でパリンと2つに割れてしまった。またまたやってしまったのだ。

 その後、大先輩の大御所に平身低頭頓首再拝して、車体から自分で取り外し不用心なので割れたガラスをその部品取車に取り付けることを条件に再度某隠れ家に通う事になった。最初に割ってしまってから2ヶ月近くが経過し、300tdiレンジは車検が切れてしまったので、サンバーTT2で高速や首都高を走ってようやくにして取り付けることができた。

 今度は慎重に車庫内で一人で時間をかけて取り付けた。とは言っても半日で完了したが。