サイドミラー


 マニュアルに載っている91年型(HA)レンジの回路図を見るとサイドミラーのモーターは1個でそれにソレノイドを繋いで上下左右を動かしているようだ。ところがジャンク品の93年型(KA)ミラーを分解してみるとモーターを2個使っている。93年型のモーター部分は汎用品となったようでネットに出ているカングーやBMWなどの物と同じ形状に見える。これがシートメモリーECUと連動して機能しているようだが、ECUが壊れるとあらぬ方向を写し出すので私は単純にメモリー機能を外す事にした。

 青白2個のコネクタで計10本の線が使ってあるので手間取ったが、既存のハーネスを使うとすると、ここからモーター直結の4本の線を探し出して、シート下のメモリー用コネクタへ行く配線につなぎ、さらに戻ってコントローラーへ繋げばよいのだ。

 コントローラーの内部構造が不明で、さらにネットで検索できる日本車や外車のミラーの回路図とも繋ぎ方が違っている。えいママよ、試行錯誤で繋いでみたら何とかコントローラーで上下左右動かせる回路が見つかった。

 あとはこれを左右切替えスイッチで切り替える回路である。

 多くの方がメモリーECUの故障には悩まされているらしく、信頼できる消息筋の情報では、ミラーの場合はリレーを4個も噛ましているとのこと。赤貧の年金生活者の身ではリレーを4個も購入する余裕がないし、シートのものと比べてミラーのモーターはいかにも小さいのでリレーは省略できるかとも思った。しかしリレーは既存のハーネスを使うとコントローラーの作動で左右両方のミラーが同時に動いてしまうので、これを防ぐためのものであった。

 ネットで小型の格安パワーリレー、1個で4極切替可能なるものを見つけて、さらに割引デーに買い込んだ。パナソニック製で税抜で250円もした。純正の左右切替スイッチは1極物なので、2極もので1極をリレーの入切にしようと汎用品を探したら、純正品と同サイズで送料込みで103円という物があった。これを使ってリレーを動かすことにした。

 パーツ棚をひっくり返してECUのオス側24ピンコネクタと同じ物を探し出し、メス側と直結する事にした。オス側を1本1本外してテストを行なったが接続は再度嵌め込んでこれを使うことにした。

 ようやくにして93年型電動シートのメモリなしドアミラー回路が完成した。コネクタやプラグと電線は溜め込んだ部品取車の物を外して流用。リレーとスイッチの支出だけで済んだ。

 汎用型電動ミラーはモーター部分のみでも入手可能らしいので、今後万一電動ミラーが壊れてもアッシー交換でなくパーツのみの出費で済むかもしれない。

 とりあえず電動シートは生き残り、メモリーECUの900グラム分を軽量化できた。